論文執筆の大原則
- 「である」調で書く.(口語調の文章・単語は論外)
- 句点は「,」,読点は「.」
- 想定読者が,その内容を無理なく理解できるように議論・説明を尽くす
- 卒業論文は同じプログラム・学科に所属する学部・学域3年生が内容を理解できること
- 修士論文は同じプログラム・学科を卒業した人が内容を理解できること
- 著者が作成したもの,行った実験等を読者が再現するのに必要な情報を漏れなく提供すること
- 「こそあど言葉」は,それが何を指すのかが明確になっている(曖昧でない)こと.
- 用語の統一は厳に意識を払うこと.同じ事柄を指す用語は同一の用語を使う.違う事柄には違う用語を使うこと.
- 専門用語,広く知られているとは言えない言葉はきちんと説明・定義を行ってから使用のこと.
- 「造語」を使用する場合,それが造語であることをわかるようにするとともに,専門用語と同等の対応を行うこと.
- 解釈が多様である言葉(=読者によって解釈がブレる懸念がある言葉)を使用する場合,論文中ではこの言葉をどういう解釈でその言葉を使用するか明確にしてから使用のこと.
- 章や節における目的・題目とその内容に齟齬がないこと.(その内容はこの章・節で述べるべき内容かを吟味のこと)
- とにかく図を多用せよ.人が文章だけで説明できる・理解できることには限度がある.「百聞は一見にしかず」を実践のこと
- 説明や議論を行うときには比較が重要.「既知・既存のもの」との差異・比較で示すと読者には理解しやすい.意識すること.
- 抽象的な言葉はなるべく避けること.
「ユーザビリティ」「セキュリティ」はその典型例.「〇〇の課題」とかも同様.読者からすればそれらの言葉が具体的に何を指しているのか分からない.
- 他人に論文を読んでもらう前に,必ず自分で【音読】すること.
- 自分で読んでみて「なんか変だな」と思う文・言い回しがないこと
- 文はなるべく短いほうが,読む方によっても理解しやすい.長い文章は主語と述語の関係がおかしくないこと,復文となっていないこと,逆茂木の文になっていないこと等を確認のこと.
論文の赤入れに関する指摘事項
- 指摘A)日本語として【変】または【違和感】がある
- 指摘B)言葉の意味が不明 (知らない単語,未定義の単語や造語,誤字・脱字....)
- 指摘C)記載内容の理解が困難
(例:著者にとっては当たり前であることをきちんと説明・解説していない.なので読者には記載内容がまったく理解できない.「当たり前として著者が書かなかった部分」の理解が読者にはないため.)
- 指摘D)議論が「概要->詳細」となっているか?
(例:概要・全容の提示がないまま,詳細だけ記載している)
- 指摘E)理由・根拠がない,根拠は客観的かつ数値で示す.
- 指摘F)図・表の説明・解説・注釈がない,または不十分
(図表を掲載しただけは許されない.図表を掲載したら,その図表の解説・説明をすること.図表内にはどこを見れば良いのか【注釈】を入れること.図表を掲載する意義があるか?をきちんと推敲すること)
- 指摘G)引用・出典がない
- 指摘H)paragraph / 節 / 章にあるべき内容ではない(章節と内容のミスマッチ).
- 指摘I)指摘の内容はparagraph / 節 / 章の内容として不適切
- 指摘J)大小,多少,強弱等の根拠が不明
- 指摘K)full spelling, original word / 正規の名称を書く
- 指摘L)何を指しているのか?分からない (例:「こそあど」言葉など)
- 指摘M)事実 or 意見.どっち? 空想論(私はそう思う,根拠ないけど)になっていないか?
- 指摘N)表記ゆれ (同じ物事を2種以上の異なる言葉で表記している)
- 指摘XXX)「理科系の作文技術」を読み直すべき
送りがなチェックリスト
情報源:情報処理学会論文誌の校正指示 (ただし,白黒バランスも考慮のこと)
- など ➡︎ 等
- 全て ➡︎ すべて
- 例えば ➡︎ たとえば
- 言える ➡︎ いえる
- 及び ➡︎ および
- その上で ➡︎ そのうえで
- した上で ➡︎ したうえで
- 検証した上で ➡︎ 検証したうえで
- 入力の度に ➡︎ 入力のたびに
- がわかる ➡︎ が分かる
- 発生した時に ➡︎ 発生したときに
- 検出された時 ➡︎ 検出されたとき
- 組み合わせ ➡︎ 組合せ
- 10箇所 ➡︎ 10カ所
- 従来通り ➡︎ 従来どおり
- 述べた通り ➡︎ 述べたとおり
- 一切 ➡︎ いっさい
- 行なっていた ➡︎ 行っていた
- 行なった ➡︎ 行った
- 何らかの ➡︎ なんらかの
- 把握しづらい ➡︎ 把握しにくい
- 共に ➡︎ ともに
- 言い難い ➡︎ いいがたい
- 1つめ ➡︎ 1つ目
- 出来る ➡︎ できる
- 総当たり ➡︎ 総あたり
- 様々な ➡︎ さまざまな
- 6ヶ月 ➡︎ 6カ月 (やむをえない部分はあるが)
- 挙げられる ➡︎ あげられる
- 段階をへる ➡︎ 段階を経る
- 1314 ➡︎ 1,314 (数値は3桁ことにカンマを入れる)
- 偽ページの内の ➡︎ 偽ページのうちの
- 組み合わせ ➡︎ 組合せ
- 手掛かり ➡︎ 手がかり
- 付与すれば良い ➡︎ 付与すればよい
論文執筆のKnow-How from 優れた先生方 and 参考資料(教材)